社台で種牡馬になれなかったフィエールマン産駒は一口馬主で買うべきか
- 2021.11.17
- コラム

菊花賞を勝ち、天皇賞(春)を2勝したフィエールマンは、ノーザンファームで生産されながらも社台スタリオン入りすることができなかった。
過去のステイヤーにおける成功イメージが希薄なこと、母系に入っているニジンスキー系における期待値の低さが原因として考えられます。
牝系にあるニジンスキー系のグリーンダンサーは、日本の中~長距離で活躍したスーパークリーク、香港マイルで活躍したエイシンプレストンを輩出しました。
しかし、その活躍とは裏腹に種牡馬としては大失敗に終わっており、牝系としても血を残せないことがイメージ悪化に拍車をかけたのでしょう。
1億円という高値でクラブ募集しておきながら活躍したら評価されない血統というのも何だ悲しい気がします。
まあ、まず様子を見てから判断しようというのが社台の思惑にあることは間違いありません。
種牡馬フィエールマンの評価
ロードカナロアの初年度で最高に稼がせたエージェント談では「心配は杞憂に終わる可能性が高い」と話していました。
この馬を語る上で忘れてはいけないのが「物見」というクセ。余力がありながらも最後まで集中しきれず最後に出し抜かれてしまう。
確かに長距離で実績を残しているものの、勝ち方としては全て僅差でありステイヤーで圧勝していたわけではありません。
ただ、最後に脚が上がりやすい長距離だと勝ちやすかったという印象もあります。一線級がいなかったこともあるでしょう。
中距離では重賞レース勝ちがないのだから、まあ一般的にはステイヤーなのですが、エージェントは適応力の高い馬と評しているようです。
その点から牝系の特長を生かすような種牡馬になる可能性があり、あくまで産駒のデキ次第も良ければ積極的に買いを仕掛ける予定だそう。
すでに先物買いを勧めてきたシルバーステート産駒は、2歳で重賞レース勝ちを輩出し一定の成果を出しつつあります。
社台が見間違えたとなれば初年度の産駒は価格が抑えられる可能性が高くなります。
そうなればリスクヘッジが効きやすく、また成功した時に爆発力を得やすい状況になるためエージェントとしては動きやすいというわけです。
生産者が見る目あると思っている人は多いと思いますが、ゲームチェンジャーとなる競走馬や種牡馬ほど評価が低いなんて十分ありえること。
それは、良血統ではないからと売ってしまったサンデーサイレンスやセリ市で最低価格だったディープインパクトにもあてはまります。
初年度に募集されたロードカナロア産駒の名牝アーモンドアイの回収率は5000%でしたが、これがエージェントが得意とする意識差をついた超効率な回収法なのです。
フィエールマンが本当にステイヤーだったのか、それは産駒が走ることで明らかなになっていくでしょう。
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